【初心者向け】【無料で作れる】AIイラスト・AI画像の簡単な作り方(その5)「ローカルPCで作成する(メモリ6GBのGeForceで作成)」

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Google Colabの無料アカウントではStable Diffusion WebUIが使えなくなりました

2023/4/末~Google Colabの無料アカウントではStable Diffusion WebUIが使えなくなってしまいました
(起動しようとすると警告画面が表示される様になりました。無理に使い続けるとColabが使えなくなる可能性があるみたいです)

有料版のGoogle Colab Pro(月額1,179円)やColab Pro+(月額5,767円)では警告画面が出ないらしいので有料版のColab Proを使う方法もありますが、デスクトップPCでビデオカードを持っている場合は「ローカルPCでAI画像の作成をする方法」もあります

「GeForce 1660系のメモリ6GB」程度のビデオカードだと「作成速度が3~4倍遅い」とか「ビデオカードのメモリが足りなくて動かない」など色々問題もありますが、一応動かしてみたので私が試した際の方法を書いておきます(実際に動くようになるまでに紆余曲折ありましたので「簡単」とは言えないかもしれません)

GeForce 1660 Super(メモリ6GB)で動かした時の方法

以下はGeForce 1660 Super(メモリ6GB)の環境で動かした時の備忘録になります

「GeForceでメモリ6GBのビデオカード」というキーワードが共通点になるかと思います

(※)AMDのRadeonなどでAI画像を作成するのは現時点では無理らしいです

CUDA 11.3をインストール

1、CUDAとはGeForceのビデオカードを使ってGPUコンピューティングを行う為のライブラリです
(nVidia社のAI処理用のドライバみたいに考えておけば良いかと思います)

2、ここからCUDAの11.3をダウンロードしてインストールします

CUDA Toolkit 11.3 Update 1 Downloads
Get CUDA Toolkit 11.3 Update 1 for Linux and Windows.

3、インストールが完了したら、コマンドプロンプトで

nvcc -V

と入力して下記の様に表示されればOKです

cuDNNのインストール

1、cuDNN(nVidia CUDA Deep Neural Network)とはAIなどのディープニューラルネットワークでの使用を目的としたGPU用のライブラリだそうです。先にインストールしたCUDAの追加ライブラリみたいな物だと思えば良いかと思います

2、ここからダウンロードするのですが、ダウンロードする為にnVidiaにユーザー登録する必要があります(無料)

https://developer.nvidia.com/rdp/cudnn-download

3,(ユーザー登録後などで)下記の「cuDNN Download」画面が表示されたら、「CUDA 12.x」用と「CUDA 11.x」用の2つのリンクが表示されてるので「CUDA 11.x」用の方をダウンロードしてください

4、ダウンロードしたzipファイルを解凍すると
bin
include
lib
の3フォルダが出来ているので、これを(CUDAがインストールされている)
C:\Program Files\NVIDIA GPU Computing Toolkit\CUDA\v11.3
フォルダに上書きコピーしてください

(※)コピー先フォルダにも
bin
include
lib
の3フォルダもありますが、同じフォルダに上書き追加される形でコピーしてください

環境変数の設定

1、Windowsの画面左下の検索バーに「環境変数」と入力して、表示されたメニューから「システム環境変数の編集(コントロールパネル)」を起動してください

2、「システムのプロパティ」が表示されたら「環境変数」ボタンを押してください

3、システム環境変数の「新規」ボタンを押します

4、CDNN_PATHという項目に

C:\Program Files\NVIDIA GPU Computing Toolkit\CUDA\v11.3

を設定し、OKボタンを何回か押して設定画面を全て閉じます

5、コマンドプロンプトで

where cudnn64_8.dll

と入力して下記の様に表示されればOKです

Anacondaのインストール(Python 3.10のインストール)

1、python環境のインストール方法は何種類かありますが、ここではAnacondaのインストール方法を説明します

2、ここからAnacondaをダウンロードしてインストールします

Free Download | Anaconda
Anaconda's open-source Distribution is the easiest way to pe...

3、Anacondaがインストールされたら、スタート画面に「Anaconda Prompt」をピン止めしておいてください

Anacondaプロンプトの起動

1、スタート画面から「Anaconda Prompt」を起動します

(※)画面右端のプロンプトは初期状態では(base)と表示されています

2、(初回起動時のみ下記を実行してください)
python環境は用途別に色々な環境を分けて作る事ができます
今回は「stable diffusion web-ui」用に「sd」という環境を作ります(最初の1回だけ実行)

3、Anacondaプロンプトで下記の2行を実行します

conda create -n sd

conda activate sd

実行するとAnacondaプロンプトが(sd)と表示されます

4、次回以降はAnacondaプロンプトを起動する度に

conda activate sd

と入力して環境を「sd」に変更する必要があります

(※)スタートボタンの「Anaconda prompt」のショートカットを編集して、直接sd環境を起動する方法もあるのですが、今回は割愛します

pytorchのインストール

1、Anacondaプロンプトを起動して、下記のコマンドで(sd)環境に変更します

conda activate sd


2、プロンプトで下記を実行します

pip install torch==1.12.1+cu113 torchvision==0.13.1+cu113 torchaudio==0.12.1 --extra-index-url https://download.pytorch.org/whl/cu113

3、上記のpytorchのインストールが終わったら
Anacondaプロンプトで下記のコマンドを入力します

python

そうすると、プロンプトが>>>に切り替わります

4、>>>プロンプトの状態で下記の2行を順番に入力します

import torch

torch.cuda.is_available()

上記の2行を入力した結果がTrueと表示されればAIでGPUが使える状態です
Falseと表示された場合は設定に問題があります
(下記の様にここでFalseになっても問題ない場合もあり得ます)

(※)私はここでなかなかTrueにならずにつまずきました(私の場合はtorchのインストールコマンドでバージョン指定をしてなかったのが原因だったみたいでした。この確認手順で使っているtorchのバージョンが1.xでインストールされたtorchが2.xになってる場合などが原因みたいなので、もしかするとこの確認はしなくても良いのかもしれません)

5、pythonプロンプトから抜ける方法は「Ctrl+Z」を押してから「Enter」を押してください

Git for Windowsのインストール

ここからGit for Windowsをダウンロードしてインストールします

(※)よく分からない場合は「Click here to download」リンクをクリックしてダウンロードしてください

Git - Downloading Package

Stable Diffusion Web-uiのインストール

1、ここではFドライブにsdというフォルダを作ってそこで作業します
(CドライブなりDドライブなり読み替えてください)

2、Fドライブにsdフォルダを作成します

3、Anacondaプロンプト(sd)でF:\sdに移動します

cd /D F:sd

4、f:\sdフォルダで下記のコマンドを実行します

git clone https://github.com/AUTOMATIC1111/stable-diffusion-webui.git

5、git cloneが終了するとf:\sdフォルダの下に
stable-diffusion-webui
フォルダ以下の大量のフォルダが作成されています

6、f:\sd\stable-diffusion-webuiフォルダの中にある
webui-user.batファイルを右クリックしてメニューから「編集」を選びます

7、メモ帳で開いたファイルの中で

set COMMANDLINE_ARGS=

の行に--xformersを追加して下記の様にします (※)--は半角文字です

set COMMANDLINE_ARGS=--xformers

6、f:\sd\stable-diffusion-webuiフォルダの中にある
webui-user.batファイルを右クリックしてメニューから「編集」を選びます

7、メモ帳で開いたファイルの中で

set COMMANDLINE_ARGS=

の行に--xformersを追加して下記の様にします (※)--は半角文字です

set COMMANDLINE_ARGS=--xformers

8、メモ帳の「ファイル/上書き保存」メニューで上書き保存します

モデルのダウンロード

1、AI画像のモデルは大量に存在します
ここでは「Anything V4.5」というモデルで説明します

2、「Hugging Face」(モデル一覧サイト)の「Anything V4.5」のページを表示します

ckpt/anything-v4.5-vae-swapped · Hugging Face
We’re on a journey to advance and democratize artificial int...

3、「Files and versions」をクリックします

4、ファイル一覧の中から
「anything-v4.5-vae-swapped.safetensors」というリンクをクリックします

(※)モデルの拡張子は「*.safetensors」か「*.ckpt」のどちらかになります
両方ある場合は「*.safetensors」の方を優先します

5、画面中央の「download」をクリックしてダウンロードします
(モデルのファイルサイズは2Gバイト~5Gバイト程度の物が多いです)

6、ダウンロードした「anything-v4.5-vae-swapped.safetensors」ファイルを
F:\sd\stable-diffusion-webui\models\Stable-diffusion
フォルダにコピー(又は移動)します

AI画像の生成とエラーが出た場合の対処方法

1、スタート画面から、Anacondaプロンプトを起動し

conda activate sd

と入力して(sd)プロンプトにします

(※)以前のプロンプトが残っていたらそのまま使っても良いのですが一応書きました

2、下記のコマンドを入力してstable diffusionのフォルダに移動し、webui-user.batを起動します

(※)初回起動時のみ時間がかかりますが2回目からはすぐに起動します

cd /D f:\sd\stable-diffusion-webui

webui-user.bat

(※)又はsd.batの様なバッチファイルを作成しておいても構いません

#sd.batファイルの例

cd /D e:\sd\stable-diffusion-webui
webui-user.bat

3、stable diffusion web-uiの起動が完了すると、コマンドプロンプトの最後の方(下から4行目位)に次の様に表示されます

Running on local URL:  http://127.0.0.1:7860

ブラウザで下記のURLを表示すればStable Diffusion Web-UIが使えます

http://127.0.0.1:7860

4、ここでいつもの呪文を入力して「Generate」ボタンを押してみます

ガチャ生成_20230310 | chichi-pui(ちちぷい)AIイラスト専用の投稿&生成サイト
i2iでエッチにしたのはR-18に置いてます , (masterpiece,best quality,ultra-det...

5、画像が作成されずにAnacondaプロンプト側にエラーが表示されました
(※)エラーが表示されるので設定が必要になるのはStable Diffusionではよくあるケースです

今回のエラーでは最終的に次の様に表示されています

using the --no-half commandline argument to fix this.

commandline argumentに--no-halfを付ければ解決するとエラー表示されていますので、これを付ける事にします

6、f:\sd\stable-diffusion-webuiにあるwebui-user.batファイルを右クリックして「編集」を選びます(以前やった操作と同じです)

7、メモ帳で開いたら

set COMMANDLINE_ARGS =--xformers

となっている行を

set COMMANDLINE_ARGS=--xformers --no-half

と「ーーno-half」オプションを追加して上書き保存します(※)ーーは半角文字です

8、stable diffusionのブラウザとAnacondaプロンプト(SD)は一度閉じます

9、改めてAnacondaプロンプトを起動します

10、次のコマンドを入力して改めてStable Diffusionを起動します

conda activate sd

cd /D f:\sd\stable-diffusion-webui

webui-user.bat

11、ブラウザで
http://127.0.0.1:7860
を表示して、呪文を再度入力して「Generate」ボタンを押します

12、今度はAnacondaプロンプトで100%まで実行されて画像が生成されました

「Batch count」のパラメータを1~100まで変更して実行すると、同じパラメータで最大100枚までの違う画像が生成できます

(※)GeForce 1660 Superの場合、colabの4倍ほどの時間がかかりますので、colabなら1枚30秒程で作成できていた画像の作成時間が1分30秒ほどかかります。速度面が気になる場合は月額1100円程度のcolab proなどを使うか?あるいはビデオカードの買い替えを考えてもいいかもしれません

13、作成された画像は
F:\sd\stable-diffusion-webui\outputs\txt2img-images\2023-05-03
などに保存されます

ビデオカード別の速度一覧

ビデオカード別の作成速度一覧については下記のblogが非常に参考になります
ビデオカード買い替えなどの際に参考にしてください

【Stable Diffusion】AIイラストにおすすめなグラボをガチで検証【GPU別の生成速度】 | ちもろぐ
月額料金なし、無制限の生成枚数でAIイラストをガシガシ描くなら、Stable Diffusionをローカル環境にインスト...

参考URL

Windows10にPyTorch1.10とCUDA11.3の環境を作る
windows,pytorchでcudaが使えない
### 前提 windows11、pytorch、GeForce GTX 1050Tiでcudaを使いたいができません。...
ローカル版導入 - としあきdiffusion Wiki*
【Stable Diffusion】AIイラストにおすすめなグラボをガチで検証【GPU別の生成速度】 | ちもろぐ
月額料金なし、無制限の生成枚数でAIイラストをガシガシ描くなら、Stable Diffusionをローカル環境にインスト...

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